3月20日、一旦会社に来た後、社員2人と共に千葉県の東金市にある木材市場に山武スギの丸太を買いに行きました。
「買いに」と言っても必ず気に入った丸太があり、それが欲しい値段で買えるとは限らないのですが、2月の市が大雪で丸太が出て来ず、ほとんど中止に近い状況だったので、その分も含めて今回は良材が多数出品されるのではと期待し、見るだけ気分ではなく買う気で出掛けました。
電話1本で製材工場から出来上がった製材品を買うのとは違い、丸太を買って賃挽きしてもらい製材品を作るというのは、木材の仕入れの原点のようなもので、当たり外れのリスクはあるものの、狙った良い製品が取れると材木屋冥利に尽きると感動します。特に山武スギはアテやミゾグサレ病、死に節などの欠点が多いため、当たり外れの差が大きいので、仕入れる際は緊張します。
これからの時期は植物が根から水を活発に吸い始め、木を切るには適さない時期には入りますが、低温乾燥機、愛工房なら水分を多く含んだスギ板でも、それほど大差ない時間で乾燥させることが出来ます。ただし、木が活発に生長する時期は単に水分を多く含むだけではなく、細胞内にでんぷんやブドウ糖が作られるので、含水率を下げても腐り易さは残ります。内装材なら問題ありませんが、土台やウッドデッキなどのエクステリア材は、やはり「切り旬」を守った冬切りの丸太から取りたいものです。
そのため、今回の市では5~6本の丸太を仕入れたかったのですが、残念ながら気に入った丸太が少なく、写真の2本しか買えませんでした。既に製材した在庫もあるので、しばらくは仕入れは様子見といったところです。