ビジネスを細分化して考えた①

ビジネスの流れは、超おおまかに、

仕入(手に入れる)→生産加工(形を作る・形を変える)→営業販売(提供する)

という3つのフローで成り立っていて、営業販売(売上)と仕入・生産加工(原価)の差が売上損益になる。

ただ、全ての業種にこの3つがあるわけではなく、例えば、卸売業や小売業には「生産加工」がないし、加工業やシステム開発業には「仕入」がなく、情報サービス業や士業など、本質的に提供するものが目に見えないものである業種は「仕入」「生産加工」の両方がない。

一般的にこのフローの段階が多い業種ほど事業の未来の選択肢の幅が広く複雑になる。

ところで、このフローの時系列とは別に、企業価値を高める上で全ての業種に共通して重要な2つのことがある。

その2つとは
「商品(能力)開発」と「品質(技術)向上」。

言葉が正確かは微妙だが、前者は既存とは別に分野、商品、サービスを拡げる横方向の拡大。後者は文字通りの縦方向の尖化という意味合いだ。

これに関して、「拡大」と「収束」という持論もあるが、それはまた書くとして、今はこの計5つについて考えると、

「仕入」「生産」「販売」「品質向上」の4つは、その成果がある程度数値化できるため、いい悪いが客観的に判断しやすいように思うし、すなわち説得力と論理性がある。
業務改善のコンサルタントが存在し、一定数の重要があるのも、成果がはっきりと数値化できるからだと思う。

一方、「商品開発」は、それを「販売」し、フィードバックを得るまでは客観的に評価することは難しい。
もちろん形にするにはテクニックが必要だが、0を1にするためのクリエイティビティが最も要求される部分であり、言ってみれば、ビジネスよりアートに近いように思う。

戦略や戦術、計画などは、アウトプットのテクニックを習得し、時間をかければ、段々とよいものを作れるようになる。
でも、0を1にするひらめきは、作曲家が曲を思い付くように、自由がある反面そこに「正解」はなく、もちろん決まった公式もない。
職場に行って、机を囲んで、「さぁアイデアを出すぞ!」で、すんなりと出るようなもんでもないので、だからこそ、そこには付加価値創造の可能性が大いにあるように思う。

そういうヒントは、困ったりとか不便さを感じるなど、日常の何気ない瞬間にあったりするので、常に頭の片隅に置いておく必要があると考えている。

続く

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