長く続く会社を目指す上で重要なことの一つとして、「自分たちでコントロールできることを増やす」というのがあると思います。
例えば、榎戸材木店は元々問屋です。
仮に、問屋のお客さんである他の材木屋さんや工務店さんが、どれだけウチの会社を気に入ってくれていたとしても、そのお客さんである人たちがその会社さんから買いたいと思っていなかったり、そもそも市場の需要が減少していたりすると、あまり上手くはいかないはずです。
つまり、お客さんの先にいるユーザーさんに働きかける術がない問屋であるならば、その中で努力しても、できる範囲が限定されているということです。
これを「コントロール不能な状況」と定義しています。
「榎戸さんから買いたいんだけどねー。ウチも厳しくて。」
こう言われたら、そのままのベクトルの自助努力だけではどうしようもありません。
売り先だけでなく、他の要素においても同じで、他に替えがきいてしまう会社である以上は、自分たちで自社の舵をとることはできません。
他に例を挙げると、強みのない下請業者は、お客さんである元請け会社に対して納期や価格の制御が不能ですし、仕入先や外注先が硬直化、一本化してしまっていると、その仕入先になにかあったときに共倒れになりかねません。
そういう制御不可能な要素を少しずつ制御可能にしてリスクヘッジしていくことが、会社という船を安定航路に乗せて、自らの手で航海していくために必要だと考えています。
そのことに関連して、少し前まで「会社を大きくしたい」というのは、経営者のエゴでしかない、と考えていましたが、今は少し考え方が改められました。
というのは、会社が大きくなると、前述の「コントロールできること」が多くなるからです。
一定規模以上のシェアを持っていると、その市場をある程度制御できるようになります。(ちょっとランチェスターっぽい!)
交渉力を強くすることは、制御可能な状況を作り出すためには、とても大事なことです。
とはいえ、まずは自分の人生において制御可能な要素を増やし、それから徐々にその範囲を拡げていくという、地道な一歩一歩が今の自分には必要ですが。
ふむふむ。「やるね」さすが勇人さん。
でも、それが「できて」更に「続けられる」人材も会社も林材業界には、おそらく「無い」のも事実。
その為にも君には業界の連携強化という発想からの増量意識じゃなく、もっと尖がったアクションも含めたノリで言って欲しいな。ひっぱらなくていいからさ。いっちゃってくださいまし(笑顔)ではでは。