あなたを癒す杉の効能
science of
Japanese Cedar
誘眠効果
杉に含まれる成分である「セドロール」には、誘眠効果があります。眠りにつくまでの時間が短縮されることで総睡眠時間が長くなるだけでなく、睡眠効率も上昇します。また「セドロール」には、血圧を低下させ心拍数を減少させる作用もあることや、内装に木材を使用した学校は学級崩壊の率が低いという実験結果を受け、診療所や校舎園舎に木材を取り入れるケースも増えてきています。
鎮静(リラックス)効果
木の葉と材では、含まれている精油成分は同じですが、その含有比率が異なります。杉の葉油には「低沸点テルペン類」という頭をスッキリさせる効果のある成分が多く含まれますが、杉の材油には「高沸点テルペン類」という気分をリラックスさせる効果のある成分が多く含まれています。この材油成分は「セスキテルペン」といい、吸い込むことで脈拍が下がり、睡眠時と同様の脳波になるという測定結果が出ています。交感神経が抑制され副交感神経優位になることで、脳が緊張状態から鎮静状態に変化するのです。
殺虫・防虫効果
21世紀の国民病といわれる喘息とアトピー。これらの主な原因は、室内塵性ダニの吸引によるものです。薬品でダニを退治したとしても、浮遊する死骸を吸い込むことで発症の原因となります。杉の成分「セドロール」は、殺虫・防虫効果も持っています。3日で90%を超える殺ダニ率に加え、杉の持つ優れた調温調湿作用により、高温高湿を好むダニには繁殖しづらい環境を作り出します。また、防蟻(シロアリ)性にも優れているため、シロアリの仲間であるゴキブリの発生や繁殖を抑える効果もあります。
抗腫瘍活性効果
がん細胞を持つマウスに針葉樹の成分の一つである「フェノール性成分」を各種投与した実験において、「スギフェノール性成分」を投与したマウスは実験期間である60日経過時点での生存率が50%という結果が出ています。投与しなかった場合は開始10日後に50%、20日を過ぎた頃には0%で、他の投与成分のうち杉を除き最も効果が出たカラマツでも30日より前に生存率が20%まで落ち、50日を迎える前に0%になっている結果を考えると、杉の抗腫瘍活性効果がいかに高いかを推察することができます。